こんにちは、SAATです。
今回ご紹介する銃は、G&GアーマメントのカスタムM4タイプ電動ガン『AR-15 SBR8』です。
大分県にお住いのI様からのカスタム依頼でお預かりした物になります。
海外製モデルの特徴の一つとして、すでに外装カスタムされた状態で販売されてる物が豊富にあるという事ですよね。

この電動ガンも『SEEKINS PRECISION』というカスタムガンメーカーとのコラボとなっており、ガッツリ肉抜きされたキーモッドのハンドガードや、マガジンハウジングからトリガーガードにかけてS字カーブを描くようにデザインされたロアレシーバー、ディンプル加工(ゴルフボールの表面のような凸凹)されたセレクターレバー等々、あちらこちらにカスタムパーツが装備されてます。

また内部もG2メカボにMOSFETと、電子パーツで武装されててセミのキレも良い感じです。

そんな素晴らしい電動ガンですが、良くも悪くも海外製。
「ギアノイズにバネ鳴り、30m以上の中遠距離の集弾性をどうにかしたい」という依頼内容で、今回お預かりする事になりました。

では分解していきたいと思います。
まずはアッパーとロアを分離させましょう。
ピンを抜いて前方にスライドさせれば、簡単に分離させる事ができます。はい、テイクダウン終了!
次にストックチューブを外します。
ストックチューブ奥にあるビスを外すだけですが、配線があるので慎重に作業しましょう。
次はグリップです。
グリップ底部のビスを2本外し、底蓋を外したらモーターを抜き取ります。
奥に2本ビスがあるので、そのビスを外してグリップを抜き取ります。
G2メカボ搭載の上位モデルなので、オレンジ色のイフリートモーターが入ってました。
次にセレクターは外します。
六角レンチで中央のビスを外せばポロっと取れます。
この時、小さなスプリング(写真には写ってないですけど)と1mmくらいの球があるので、なくさないように。
そこまで分解すると、メカボックスが取り出せます。
この部分で弾切れを感知してるんですね。
取り出したメカボックスを分解します。
順番は・・・①(赤矢印)、②(黄矢印)、③(赤丸)の順になります。
はい、ご開帳。
トリガーの入力はマイクロスイッチなので、好みに合わせて遊びを少なくするのも容易ですね。
今回は、遊びの量を50%程度減らして組み上げました。

組み上げる前に、まずは完全分解して洗浄→シム調整→グリスアップです。
耐久性の向上も依頼内容の一つだったので、標準のボールベアリング軸受けからメタル軸受に変更します。
タペットプレートの形成精度が悪く、小さなひっかかりですがほぼ全面に写真のようなバリ?のようなヒダ?があったので、ひっかかりを感じないレベルまで磨きます。
ギヤ鳴りのほとんどは、ベベルとピニオンから出ます。
という事で、ピニオンを交換します。
ピニオンだけでは効果が薄いときはベベルも交換しますが、今回はピニオンだけでギヤ鳴りはおさまりました。
最後はインナーバレルとチャンバーになります。
この銃は以前に分解した跡があったので、ノーマルチャンバーではないかもしれません。
それにしても長いバレルですね。
463mm・・・だったかな?
チャンバーとインナバレルのカスタムが終わり、とりあえず組み上げます。
ここからが最終調整です。
無風(または弱風)を見計らって、試射→分解/調整→試射→分解/調整を繰り返し、ようやく完成です。
「中距離以上、遠距離でも戦える銃にしてほしい」というのがご希望だったので、当店の『流速ライト+ロングレンジ』をベースに作成

0.28g推奨で0.25g~0.30gの重量弾用セッティングとなるため、お預かり時の状態だと、適正ホップにすると大きく初速が下がったり、そもそも0.28gを持ち上げるほどのホップ回転が得られませんでしたが、カスタム後は0.28gでしっかりと約50m先のマンターゲットが狙えるようになりました。

お渡しするときは必ず試射していただくようにしてるのですが、そのときも大変喜んでいただきましたが、ご自宅で再度試射なさって、後日「とても気に入ったので、G&Gのデスマシーンもお願いします」と、次のオーダーもいただきました。

デスマシーンも頑張らせていただきます!