こんにちは、SAATです。

今回ご紹介するのは、KRYTAC / EMGのBARRETT REC7 CRB(海外製電動ガン)になります。
熊本県にお住いのS様からの依頼でお預かりした銃になります。
現在、電子トリガーの最高峰と言えばGATEのTITAN(タイタン)だと思いますが、少し前にGATE社からTITANの弟分としてASTER(アスター)が発売になりました。

最初のラインナップはスタンダードVer.2用で、現在本国ではVer.3用も発売になってるようですが、日本ではまだなのかな?・・・。

まぁそれはいいとして、今回ASTERを選んだ理由は二つです。
電子トリガー以外にも流速ライトカスタムとロングレンジカスタムも同時に行うので、一つ目の理由は『極端な予算オーバーになるのを抑えるため』です。

携帯やPCと接続するためのUSB-Linkセットが必要なければ、TITANの半分以下の価格ですからね。
かなり魅力的です。

もう一つの理由は、入れる銃がクライタックだという事です。
どういう事かと言いますと、クライタックの電動ガンにTITANを組み込むには、メカボックスをけっこう加工しないといけないのですが、ASTERは加工無しでイケるみたいなんです。

加工の必要が無いという事は、その分の工賃も発生しなくなりますからね。

ただ安くなった分機能的な部分が少なくなってますが、その辺はまた後で報告したいと思います。

では、まずパッケージから見ていきましょう。
蓋を開けると・・・
似たような感じですね。
基盤を見てみましょう。
TITANは基盤が2枚で、ギアを挟むような作りになってますが、ASTERの基盤は1枚です。
基盤の形も少し違うし、センサーの位置なんかもかなり違います。

眺めてても終わらないので、作業に取り掛かりましょう!
ド新品です。
では、封印を切らせていただきます。えいっ!
という事で、メカボックスを取り出しました。
ご開帳。
購入なさったばかりのド新品で、試射すらなさってないそうです。
さすがにキレイですね。

完全に分解して洗浄します。
まずは、シム調整からです。
クライタックのスパーギアはシム調整ではなくスプリング式になっているので、いつも通りカラーに変更します。
さーて、いよいよ基盤を取り付けます!
TITANの場合ですと、メカボ左側も一部カットしないといけなかったですが、ASTERはそのままOKでした。
しかし残念な事に、メカボ右側は削る作業がありました。
それでもTITANを入れるときに削る量を考えたら、微々たる量でしたけどね。

それにしても、このメカボックスは組みやすいですね!
一ヵ所目はピニオンギアで配線を傷めないように、モーター挿入口にプラスチックのカバーがあります。
素晴らしい!

二ヵ所目は逆転防止ラッチの軸がメカボックス側に固定されているんで、メカボを閉じようとしてるときに『コトッ』とラッチが外れる事がないです。
これまた素晴らしい!

三ヵ所目はトリガーです。
逆転防止ラッチと同じように、蓋を閉じようとしてる時に『コトッ』とトリガーが外れる事がありますが、これはしっかり保持してくれました。
うんうん、よかよか^^
ギアに白いのが見えますが、ドライグリスが乾いたものです。
事前にセンサーチェックを行ったときに、トリガー形状のせいで遊び(定位置からセンサーが反応するまでの距離)がけっこうあったので、遊びを少なくする必要がありました。

まだ完全に完成ではありませんが、大まかな工程は済んだので実際に動かしながらセッティングしていきます。
設定変更については銃本体の操作でできる項目もありますが、細かなセッティングはPCや携帯に接続しないとできません。

次はチャンバーのカスタムとインナーバレル長の調整です。
それにしても長いバレルです。415mmもありました。
まずは初速の調整を行います。
0.20g / 0.25g / 0.28gのBB弾を、ノンホップと適正ホップの初速を計測しながらセッティングを出していきます。
メカボがQDタイプなのはありがたいのですが、インナーバレル長、スプリングのテンション、ピストンの重量を何回もバラしては撃ってを繰り返すのは、毎度の事ながら骨が折れます(^_^;)

ノンホップと適正ホップがほぼ変わらない初速になったところで、弾道の調整です。
試射レンジと作業デスクの往復を繰り返し、ようやく完成です!

さてTITANとASTERの違いですが、細かい部分を言っていくと・・・
・バースト設定 TITAN:2/3/4/5/8/10発 ASTER:3or5発
・物理セーフティ TITAN:要排除 ASTER:残したままでOK
等々いろいろありますが、『これは!』という違いを3点挙げたいと思います。

①セレクターのファイヤーパターン
TITANはセミオート / バースト / フルオートをいつでも発射可能です。
セミは同じですが、フルの位置でチョンとトリガー引けば設定したバースト射撃、引いたままだとフルオート射撃になります。
面倒な設定変更操作の必要がなく、好きな発射方法が即時撃てます。
ASTERは、基本的にフルの位置はフルorバーストのどちらかです。

②プリコッキング
TITANはプリコックレベルを『Low』『Mid』『High』の中から選択すれば、後は自動で最適な位置を自己学習してくれます。
バッテリーが変わっても、自動で対応します。
ASTERの場合は『セミ』『バースト』『フル』の各ポジションごとに、最適なプリコック位置になるよう数値を入力する必要があります。
自動調整機能はありません。

③セクターギアのセンサー
TITANはセクターギアの歯を一枚一枚読んで制御していますが、ASTERはセクターギアのカムを読んでるので、一回転ごとの制御となります。

なんかASTERは大した事ない感じの文面になってますが、セミのキレは抜群に良くなります。
『セミのレスポンスが良くなれば、複雑な機能は必要ござらん!』
という方にはオススメです。
リポバッテリー保護のため電圧低下を知らせてくれたり、設定値になると撃てなくなる機能もついてるので安心ですね。

気になる方はお気軽にお問い合わせください。