こんにちは、SAATです。

今回ご紹介するのは、大分県にお住いのE様からお預かりした、VFCのAvalon SamuraiEdge(アヴァロン サムライエッジ)です。
VFCと言えば完成度の高い外観というイメージの強いメーカーですが、この銃はVFCオリジナルデザインのアヴァロンシリーズで、光センサーを使った電子トリガー装備モデルとなります。

全体的にエッジの効いたデザインで、M-LOKのハンドガードにバッテリー収納可能なQRSストック、アンビのセレクターにアンビのマグキャッチ、ワンポイントに赤のストレートトリガーと、機能的にも見た目にもカッコイイです銃です。

箱出しでも悪くはないのですが、「もっと集弾性を良くして、ロングレンジでも戦える銃にしてください!」というご希望に応えるべく頑張りたいと思います。

では分解していきます・・・っと、その前に。
この銃は2オーナー目になるのですが、前オーナー様がパーツを交換してる部分があるかもしれません。

まずはストックを外すのですが、このピンを抜かないとストックが外せません。
次は、レシーバーを分離させます。
フロントのロックピンを抜いて前後にスライドさせれば、上下に分割されます。
はい外れました。
ステンレス製の長いインナーバレルが使われてました。
36cm?38cm?どっちだったっけ?
レシーバーからメカボックスを取り出す準備です。
グリップは、底蓋を外しモーターを抜いたら、奥にある2本のネジを外せば抜き取れます。
標準では黒いモーターが入ってるはずですが、マルイのEG1000に交換されてました。
マグキャッチの外し方ですが、まずマガジンリリースボタンを外したら、右側からしっかり押し込みながら左側のマグキャッチを反時計回りにクルクル回します。
ボルトリリースレバーは、ゴムが付いてる側にピンを押して抜きます。
このレバーを取らないとメカボは抜けません。
セレクターを外します。
左側のセレクターの中にある小さなスプリングと、べアリングのボールをなくさないように気をつけましょう。
ここまで外したらメカボックスが抜き取れます。
アンビ用のギアがポロリするので、あわてないように。
軸で連結されてるギアは、シャフトを軽く叩くと簡単に取れます。
QD式のスプリングガイドです!嬉しい(^_^)
ではメカボックスを分解しましょう。
スプリングを抜いているので、バーンとなることはありません。
ご開帳!・・・の写真を撮るのを忘れて、全バラしてしまいました(^_^;)
標準でプリコッキング機能が備わっているので、ピストンのギアはハーフメタルになってます。
こちらが基盤です。
上側の基盤から配線が出てます。
トリガー用に光センサーが1個、セクターギア様に2個使われてるようです。
なぜか光センサーを使ってるのにウェットグリスが塗布されていたので、センサー部を掃除しておきます。

完全洗浄してからシム調整、グリスアップまでやったので、一旦閉じます。
TITANと同じようにドライグリスを使用します。
お次はチャンバーです。
使い物にならなかった場合を考えてメタルチャンバーを準備していたのですが、思っていたより良かったので純正チャンバーを使って進めます。
メイプルリーフパッキン仕様と書いてあり、押しゴムはこんな形状の物が使われてました。
どちらもゴムが固かったので、パッキンと押しゴムは別に物に交換します。
それと、BB弾の保持位置の遊びが大きかったので、タペットプレートを加工することで調整しました。
ステンレス製のインナーバレルが装着されていましたが、内径と長さがカスタム内容に合わないので別のインナーバレルに交換して組み上げます。

初速と弾道調整のために何度か試射と分解を繰り返し、ようやく完成です!
この銃を試射して特に気になった点は2つでした。

まず一つ目はトリガーの遊びの多さです。
せっかく電子トリガーが入っているのに、かなり奥まで引かないと発射されません。
もっと遊びを少なくしようかと言ったのですが、依頼者様のご希望で「じわ~っと絞って撃ちたいから、そのままでいいです」との返答をいただいたので、今回はそのままです。

もう一点は初速です。
ノンホップですと十分な初速ですが、適正ホップにするとガッツリ落ちてしまいます。
今回のカスタムのメインは、この初速低下をなくすことと飛距離&集弾性アップです。

【ノーマルでの初速変化】
・0.20g ノンホップ:93.4m/s → 適正ホップ:87.9m/s = 差:-5.5m/s

・0.25g ノンホップ:82.8m/s → 適正ホップ:73.2m/s = 差:-9.6m/s

今回は0.25gや0.28gの重量弾の使用を前提としたカスタム依頼だったので、ホップをかけても初速の落ち込みが少なくなるようなセッティングで仕上げました。

ノンホップから適正ホップの間はほぼ初速の変化はなく、適正ホップを越えたあたりから徐々に初速は落ちていきます。
なのでゴリゴリの流速カスタムにありがちな、『ホップをかければかけた分初速が上がっていく』という現象は起きないので、安全に扱うことができます。